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2008年12月 3日 (水)

身代わり地蔵(延命地蔵)

旧真田町の中原という地区に、身代わり地蔵尊・延命地蔵尊と呼ばれる地蔵堂があります。

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これが地蔵堂でして、地域の祭り等で敷地を使うことが多いですので地元では非常に親しまれている場所だと思いますが、地元以外では上田市民でもほとんど知られていないと思います。
このお堂の中にはお地蔵様が祀られているのですが、この地蔵像には有名な伝説があります。いろいろな書籍にて頻出の伝説なのですが、インターネットで検索してみたところほとんど紹介されているものがありませんでしたのでざっとした内容を紹介してみます。

むかしむかし、中原に藪谷長者という大富豪がいました。この長者の家の住み込みのお手伝いさんに、こふじという女の人がいました。こふじは大変に信心深い人でして、特に近所のお地蔵様を深く信仰していまして、毎日自分のご飯をお供えしていました。
ところがそうとは知らない長者は、こふじの行動を男と密会しているのではないかと怪しみ、後をつけて行きました。そしてこふじを斜に刀で斬りつけたのです。斬られて死んだと思ったこふじですが、何故か体に傷一つありません。不思議に思ってお地蔵様を見てみると、顔に刀傷が残っていました。
そんなことがあったせいか、長者の家は次第に傾いてついには滅びてしまいました。一方、こふじは末永く幸せに暮らしたそうです。
それ以来、このお地蔵さまを身代り地蔵と呼ぶようになったそうです。

という話でして、このお地蔵さまには確かに頬から鼻下にかけて斜めの傷があります。

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なかなか面白い伝説ですし、今もお地蔵様は地域で大切にされていますので、地元だけではなくもっと知られてもいい存在だと思います。

伝説のこふじさんですが、こふじ塚と言ってこふじさんのお墓とされる場所が今に残っています。

Pict0248

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地蔵堂のすぐ近くにある廣山寺の敷地内の廣山寺古墳の近くにありますので、併せて拝みに行ってみるのも良いでしょう。

ちなみに地蔵堂の前には中原宝篋印塔がありまして、上田市の文化財に指定されています。

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貞治五年(西暦1366年)の刻印がありまして、南北朝期の石造物は上田地域でも数少ないものです。このことからも、旧真田町中原地域がかなり古くから文化的に開けた土地柄であったことは間違いなさそうです。

身代り地蔵(延命地蔵)の位置はこのあたりになります。

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