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2008年12月20日 (土)

シナノイルカ(高仙寺)

小泉小太郎の里の上田市小泉地域にある高仙寺というお寺に、シナノイルカといってイルカの化石が保管されています。

Iruka

これがシナノイルカの化石でして、写真右から頭と手、左に背骨とろっ骨があります。イルカですので海の生物でして、このシナノイルカはおよそ1500万年前に上田地域が海であった頃のものです。鴻の巣で以前に上田地域が海であったと紹介しましたが、ちょうどその頃に上田の海で泳ぎ回っていたのでしょう。

ちなみにシナノイルカは現在のイルカよりも歯が小さく手が大きいなど、かなり固有な特徴を持っているようでして、今のところ上田で発見されたこの化石だけに見られる種のようです。そんなこともあり、現在では長野県県宝に指定されています。

シナノイルカ以外にも高仙寺にある博物館にはいろいろな化石が展示されていまして、一番目につくのは博物館に入ってすぐにあるクジラの化石でしょう。

Kujira

クジラの背骨部分でして、シナノイルカとほぼ同時期に上田の海で泳ぎ回っていたものです。たまにこちらがシナノイルカの化石だと勘違いされている方もいますが、シナノイルカ同様に上田地域が海の底だった頃の様子を物語る貴重な化石であることには間違いありません。

上田のずっと南東に小海という場所がありまして、そこが海だと勘違いしたクジラの夫婦が日本海から小海目指して千曲川を遡上した、などという笑い話のような伝説が上田地域にありますが、1500万年前でしたら何も千曲川の急流を上らなくてもクジラやイルカたちの天国だったわけです。

ちなみに高仙寺には小泉大日堂という立派なお堂があります。

Dainichidou

もとは室町時代に建てられたものではないかと推定されていますが、江戸時代に粗雑な修理を行って原型を損なっていたので昭和の大改修で建造当初の姿にできるだけ近く復元修理したようです。
小泉大日堂にはこんな伝説が伝わっていまして、「昔、小泉大日堂の天井裏に蜘蛛の化け物が住み着いて、それを退治したことがありました。再び蜘蛛の化け物が住み着かないように、天井板をそれ以来すべて外しているのです」、というものです。
しかし現在の大日堂の中を覗き見ると、天井はきちんとあるように見えます。もしかすると、江戸時代に行った修理の時に天井板を取り外し、昭和の大改修でもとの形へと復元したのかも知れません。

小泉大日堂の見学は自由なのですが、シナノイルカの見学には予約が必要です。
詳細はじゃらんnetのページをご覧になってください。

シナノイルカと小泉大日堂のある高仙寺の大体の位置は下になります。

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コメント

高仙寺のシナノイルカは、1500万年前のものではなかったでしょうか。1500万年前といえば、地球や人類の歴史において、そんなに古いとはいえません。それをふまえて、この化石が何を物語るものなのか考え、のちの世代に伝えていかなければならないと思っています。
今の保存状態では、かなりのスピードで劣化が進んでいると考えられます。私も行動していくつもりですが、飯島商店様も地域の文化財保存に更なる儀尽力をいただければと願います。

投稿: 武田千代子 | 2009年5月29日 (金) 10時05分

武田千代子様
大変な脱字に気付かず申し訳ありませんでした。取り急ぎ修正いたしました。
ご指摘ありがとうございます。

文化財の保護については、私ども一人一人が取り組まねばならないことだと感じております。ただ、先人が築いた大切な文化財も、後人がその価値を認めなければいずれ滅び去ってしまうものだと危惧しております。武田様もご指摘の通り、なぜ文化財が大切なものなのか、という価値観の継承も同時に行わなければならないことでして、私ども飯島商店も建築文化財を保有している身として真摯に取り組んで行きたいと思っております。

投稿: 飯島商店 | 2009年5月29日 (金) 16時30分

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