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2008年11月 5日 (水)

もう一つのお仙が淵(丸子町飛魚)

武石村のお仙が淵を紹介いたしましたが、実はお仙が淵を上流とする武石川を下流に下ること10kmほど、依田川との合流点近くに「せんが淵」というこれまた「お仙」さんが主人公の悲劇の伝説を持つ淵があります。

場所は一番下の地図のとおりですが、上田から武石・長和町方面へと抜ける152号線沿いにありまして、鳥羽山の断崖絶壁の下あたりですので比較的に分かりやすい場所です。

Sengahuchi1

Sengahuchi2

このあたりの知名を飛魚(とびうお)と言いますが、依田川の流れが特に急で、魚が飛び跳ねないと上流へと渡れないからだとも、急な流れで水面が荒れる様がまるで魚が飛び跳ねているように見えるからだとも言われています。いずれにせよ川の流れが激しい場所であることを示していまして、名勝とされています。

他のホームページ等でここの伝説について詳しく紹介されているものがあまりありませんでしたので、簡単に紹介してみます。

その昔、お仙という少女が居ました。お仙が飛魚の滝のほとりで腰かけて居眠りをしていると、夢の中で美しい少年が現れて「おせんさん」と声をかけます。お仙はすっかりこの少年が気に入ってしまいましたが、何しろ夢の中のことですので目を覚ませば少年は消えてしまいます。夢の中の少年がすっかり恋しくなってしまったお仙は、毎日同じ時間に飛魚の滝に来ては夢の中での逢瀬を楽しむことになります。
そんなお仙を知った母親は、娘の願いをかなえるべく夢の少年を探し出し、ついにお仙と結婚させることができました。
ところが、母親と婿の少年との間は次第に上手くいかないものとなり、少年はお仙の家を飛び出てしまいます。お仙は嘆き悲しみ、飛魚の滝壺へと出かけて行くと、なんと滝壺の水面に少年の姿が映っていました。お仙は我を忘れて滝壺へと飛び込み、それきり姿を消してしまいました。それ以来、この滝壺を「せんが淵」と呼ぶようになったのです。

というお話でして、武石のお仙が淵の伝説と同じくお仙という人が死ぬ伝説ではありますが、武石のお仙が悪漢として描かれているのに対し、こちらの伝説はかなりロマンチックな悲恋物語となっています。恐らくに「お仙」という名前が同じだけで別人だと思いますが、対比してみると面白いです。

現在では物語で出てくる飛魚の滝は無くなってしまっていますし、車通りの激しい国道沿いですので興ざめです。ですが、なんとなく対岸の断崖絶壁の方向を向いて依田川を見ていると、この悲恋譚にも信憑性の面影が出てくるような気がいたします。

Sengahuchi3

せんが淵の大体の位置は以下になります。


詳しい地図で見る

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