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2008年11月30日 (日)

鳥羽山遺跡

以前に紹介したせんが淵の対岸にある岩壁に、鳥羽山遺跡という古墳時代の遺跡があります。

Sengahuchi3

上の写真の一番左端に見える洞窟が鳥羽山遺跡のある洞窟です。

Tobayama1

拡大するとこんな感じになります。

この遺跡は出土品から古墳時代であることは明らかなのですが、古墳を作らずに曝葬という特異な葬法をとっています。曝葬とは遺体をそのまま曝しておく葬法でして、鳥羽山遺跡の曝葬は沖縄によく見られる崖葬(崖にある洞窟に遺体を安置する風葬の一種です)とよく似ていることが指摘されています。

Tobayama2

これが洞窟内部でして、おびただしい数の河原の石を敷き詰めまして、その上に遺体を曝葬していたようです。

Tobayama3

当時の石段だと思いますが、石組みがそのまま残っている箇所も多く見られます。

写真ですとあまり凄味が伝わらないと思いますが、今にも押し潰してきそうな岩壁の下にあるこの遺跡の雰囲気は、対岸に絶えず車通りがあるにもかかわらず古代の人に後ろから肩を叩かれそうな迫力があります。

Tobayama4

鳥羽山遺跡から出土した埋葬品は、この地域に類を見ないほどに豪華で高い技術のものであったようです。埋葬品等の詳細は丸子郷土博物館のページが詳しいですのでそちらをご参考にしてください。

このような裕福な集団が一体どうして曝葬という本州でも稀に見る葬法を大々的に行っていたのか、曝葬を行っていた集団とは一体どのような人々だったのか、というのは考古学的に非常に興味深いところでして諸説があります。
一説によると、琉球や東南アジア出身の地位の高い者がこの地域で一大勢力を持っていたのではないかということです。もしそうだとすると、上田地域はこの時代から文化的・政治的に非常に重要で、開けた土地柄だったのかも知れません。

鳥羽山遺跡の位置は下のあたりになります。

ちなみに鳥羽山遺跡への道は地理に明るい地元の人でも行くのが容易ではない山道でして、藪こぎや岩を伝って行くような場所もあります。加えて鳥羽山遺跡の崖は落石の危険もありますので、対岸の国道側から遠目に見るのが安全だと思います。

それにしても沖縄の崖葬もそうですが、今も昔も容易に行くことが出来ない場所であったことには間違い無いところでしょう。このような場所にわざわざ葬所を設けたということでして、それだけでも古代の神秘性を十分過ぎるほどに感じることができます。

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