« 信濃国分寺 | トップページ | ねずみ大根と青大根 »

2008年10月20日 (月)

前山寺三重塔

弘法石を産出する弘法山のふもとに、前山寺(ぜんさんじ)というお寺があります。その名の通り、弘法山と深い関係があり、開祖は弘法大師であると伝えられています。
こちらの方は国分寺の三重塔とは異なり、かなり観光スポットとして知名度がありまして、観光客の数も多いです。

Sanjyuto2 

この三重塔は通称で「未完の完成塔」と呼ばれていまして、その名の通りに何らかの原因で未完成だと思われる部分が多数あります。
塔の二階部分を先に紹介しました国分寺三重塔(どちらも建造は室町時代であると推定されています)と比較してみると、未完成な部分が分かりやすいと思います。

Hikaku1

こちらが前山寺三重塔の二階部分で、

Hikaku2

こちらが国分寺三重塔二階部分です。

前山寺三重塔には普通はあるはずの縁側と手すりがありません。意図的に付けなかったのかというとそうでも無いようでして、縁側を取り付けるための支えとなる杭(貫(ぬき)と言います)が柱から飛び出ていますので、建築当初は縁側をつけるつもりだったと推定されています。
また、国分寺三重塔の写真ではちょっと分かりにくいと思いますが、二階部分の壁に普通は窓がついているものなのですが、前山寺三重塔にはそれが欠落しています。
ですが塔の二階へと人が上がることはありませんし、実用面を考えてムダをそぎ落とした三重塔本来の姿がここにある、という考え方もありまして、これが「未完の完成塔」と呼ばれる所以となっています。

Sanjyuto1

確かに全体として見るとこれはこれでシンプルな美しさがありまして、鑑賞面からも高い評価を受けている名塔です。国分寺三重塔同様に国の重要文化財に指定されていますので、セットで鑑賞すると面白いと思います。

|

« 信濃国分寺 | トップページ | ねずみ大根と青大根 »

上田近郊の名勝・名所・文化財」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/520154/42815914

この記事へのトラックバック一覧です: 前山寺三重塔:

« 信濃国分寺 | トップページ | ねずみ大根と青大根 »