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2008年10月

2008年10月30日 (木)

国宝安楽寺三重塔

国分寺三重塔前山寺三重塔大法寺三重塔と紹介していきましたが、上田地域で一番有名な木造塔といったら何といっても別所の安楽寺三重塔です。
よく知られていることですが、一番下の階は裳階(もこし)と言って飾りです。見た目では四重塔なのですが、三重塔として扱われているのはこのせいです。

Anrakuji1

Anrakuji2

見て分かるとおり、以前に紹介した三つの木造塔とは明らかに雰囲気が異なります。安楽寺三重塔は日本で唯一の木造八角三重塔でして、他の上田地域の木造塔はすべて四角形なのです。形が八角形のせいでしょうか何となく異国情緒が漂っていますし、まるで絵本で出てくる唐の国の風景のようです。

Anrakuji3

塔の二階部分をアップにしてみました。大法寺三重塔や国分寺三重塔とは異なり、縁側も手すりもありません。前山寺三重塔のように柱から貫が飛び出ている、といったこともありませんので、なんとなくキノコの傘を連想してしまうような姿をしています。

建築年代ははっきりとは分かっていませんが、大法寺三重塔とほぼ同時期の鎌倉時代末期であろうと推定されています。
この時代は、鎌倉幕府で執権として実権を握っていた北条氏の分家が、塩田に居城を構えて上田地域を統治していました。ですので、中央からの文化や富がふんだんに流入していた時代でもありまして、非常に多くの文化財が上田の地にもたらされました。俗に上田の塩田・別所地域を「信州の鎌倉」と呼びますが、鎌倉へとつながる鎌倉街道が整備されたりしまして太いパイプで繋がっていたのです。一説によると、安楽寺三重塔も北条氏の菩提をとむらう供養塔として建てられたのではないかとも言われています。

北条氏はご存じのとおり、後醍醐天皇や足利尊氏らによって攻め滅ぼされて鎌倉幕府滅亡の憂き目にあいます。上田の地で三代にわたって栄えた北条一族も、当主の北条国時・俊時父子が自刃して果てて滅亡することとなります。
この地域はその後、福沢氏、武田氏、真田氏、仙石氏、松平氏と統治者が変わって行きますが、統治者が変わろうとその価値が不変のものであったからこそ、現在まで安楽寺三重塔をはじめとした文化財は残り続けているのです。

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2008年10月28日 (火)

在来かりん(マルメロ)の入荷・加工が始まりました。

いよいよ今年最後の大規模果実加工であるかりん(マルメロ)加工が始まりました。

Karin

在来かりんは、他の新品種のかりんに比べて甘い香りがとても強いです。生で思わずかぶりつきたくなりますが、果肉はゴリゴリで固いですし、味は酸味と渋みが強烈ですのでそのままでは食べられません。ですが砂糖と一緒に加熱すると、とてもなめらかな舌触りと爽やかな酸味に変化しますので不思議なものです。

ちなみに、マルメロと言っても馴染みが少ない方も多いと思います(ちなみに、信州では通称の「かりん」が一般的でして、マルメロと言われましても全く通じません)。

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マルメロの実の特徴の一つとして、綿毛に覆われていることが挙げられます。この綿毛が食感を損ないますので、加工する前に必ず丹念に洗い落とす必要があります。

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マルメロの実の頭とお尻の部分です。見れば見るほどに洋ナシにそっくりな姿かたちです。
ちょっと特徴的なこととして、果頂部(へたが付いている側の反対側)にやや大きな「花おさまり」と呼ばれる突起物があります。これは花の名残りでして人間で言うへその緒みたいなものですが、これは黒くて固くて食感や見た目を悪くしますので、加工時には必ず取り除きます。

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マルメロの実を横と縦にそれぞれ真っ二つにしたものです。
果肉は真っ白ですが、空気に触れるとすぐに茶色く変色して行きます。リンゴでも同じ性質がありますが、マルメロではこの変色性が更に強いです。

実はマルメロとリンゴは遺伝子学的に比較的近縁な関係でして、磨くと宝石のように輝きだすところも同じです。

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紅玉でも同じことをしましたが、マルメロでも乾いた布で磨いたものを写真撮りしてみました。もっとも、マルメロでは果皮の表面に分泌される高級脂肪酸に香気成分が含まれていますので、触った手からもなんとも言えない甘い香りが移ってきます。さながら、天然の香水といったところです。

今年のマルメロですが、例年通りに芳香となめらかな舌触りが楽しめる出来になっていると思います。今年のマルメロの外観は美しいものですので、生のマルメロをちょっと一風変わったインテリア兼芳香剤にも活用できそうです。

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2008年10月26日 (日)

国宝大法寺三重塔

上田市の隣にある青木村に国宝に指定されている三重塔があります。

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大法寺三重塔は通称「見返りの塔」と呼ばれていまして、その美しさから思わず振り返って見直してしまうといわれている名塔です。建造年代は鎌倉時代末期でして、京都や大阪といった文化の中心地の職人を招いて建てられたものだとされています。この大法寺三重塔に、京都や奈良の木造三重塔に近い雰囲気を感じることが出来るのはこのためでしょう。

ちなみに、室町時代に再建された信濃国分寺三重塔のモチーフはこの大法寺三重塔であるとする説もあります。確かに国宝に指定されるだけありまして、シンプルな中に端正な美しさを感じることができますし、他の塔のお手本になるのも不思議ではないところです。

大法寺三重塔の大体の位置はこちらになります。地図からもわかりますように、大法寺は上田市と青木村の境に在ります。
上田市には安楽寺三重塔という国宝がありますが、もしも大法寺がもうちょっと東にあって上田市内でしたら国宝が二つ存在する市ということになり、長野県で唯一国宝を複数持っている市町村ということで観光アピールできたのに。という愚痴話も聞いたことがあります。
安楽寺三重塔と大法寺三重塔は上田市と青木村ということで所属する市町村は異なりますが、直線距離にして5kmも離れていない非常に近接した位置関係になっています。長野県内でこれほどに近接した国宝は他にありませんので、当時はこの一帯が全国的に見ても非常に有力で裕福な土地であったことには間違いありません。

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2008年10月25日 (土)

在来かりん(マルメロ)の産地視察に行ってきました

昨日ですが、安曇野市の在来かりん農場へと視察に行って来ました。

Karin1

あいにくの雨模様のお天気でしたが、今年のかりんが順調に生育していることが確認できました。ちなみに上の写真ですと木に紙袋がたくさん下がっている様子が分かると思いますが、この紙袋の中にかりんが入っています。このように果実を紙袋で覆って保護する栽培方法を、有袋栽培(ゆうたいさいばい)と言います。

Karin2

紙袋をとると、かりん特有の甘い香りとともに、きれいなレモン色をした実が出てきます。今年のかりんは天災の被害を全く受けませんでしたので、とてもきれいな実です。

ですが喜んでばかりではいられませんでして、在来かりんの木を切ってしまった農家の方がいらっしゃるようです。在来かりんには希少価値がありますので、あまりのもったい無さに思わず天を仰いでしまいした。
農家の方たちとの情報共有不足に他なりませんので、早急に手を打って行きたいと思っております。

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2008年10月22日 (水)

ねずみ大根と青大根

最近、京野菜だけではなく地の特産野菜に脚光が浴びているようです。上田地域でも古くから根付いている特産野菜がありまして、今日はねずみ大根と青大根について紹介いたします。

Nezumi

これがねずみ大根です。
大根と言ってもおでんや煮物などの加熱用には向きませんし、タクアンや切干大根などの加工用にも全く向きません。ねずみ大根は、大根おろしにして薬味として使う専用の大根でして、用途はかなり狭いです。しかし、その辛味は恐らく他のどの種類の大根の辛味よりも鮮烈なものでして、ねずみ大根は別名「辛味大根(からみだいこん)」とも言います。
ワサビと同じような使い方だと言えば想像がし易いと思います。

このねずみ大根の大根おろしを薬味にして食べる「おろしソバ」は信州の初冬の風物詩でして、食べるとその辛味で体中から汗が吹き出てきます。

ちなみに、何故ねずみ大根と呼ばれるかと言いますと、二つの説ががあります。
一つには、ずんぐりむっくりした大根の形が「ネズミ」の体にそっくりだから、というもの。
もう一つには、鼠宿のあたりで採れる大根だから、というものです。
どちらが本当かよく分かりませんが、確かにネズミを彷彿とさせる姿かたちですし、鼠宿周辺は一大生産地ですし、どちらもさもありなんと思わせるものがあります。案外、どちらも本当のことだったりするのかも知れません。

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これが青大根です。上田地方では一般的に「青首大根」と呼んでいますが、東京等の他の地域の青首大根とは似ても似つかない別種です。
こちらの青大根はねずみ大根とは逆の性質がありまして、辛味はほとんどありません。一般的にはタクアンなどの漬物にしますが、大根おろしにしてもマイルドで美味しいです。

青大根はタクアンになっても緑色のままでして、他県からのお客様にこのタクアンを出しますと「タクアンが変な色をしている」と驚かれます。

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青大根とねずみ大根を並べてみました。どちらも普通の大根よりもかなり小さな大根ですが、その独特な特徴は全国流通している大根では絶対に得られないものなのです。

11月に入りますと、青大根やねずみ大根の最盛期になります。この時期になると上田市内のスーパーなどで普通に売られますので、ちょっと変わった上田のお土産にも良いかも知れません。

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2008年10月20日 (月)

前山寺三重塔

弘法石を産出する弘法山のふもとに、前山寺(ぜんさんじ)というお寺があります。その名の通り、弘法山と深い関係があり、開祖は弘法大師であると伝えられています。
こちらの方は国分寺の三重塔とは異なり、かなり観光スポットとして知名度がありまして、観光客の数も多いです。

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この三重塔は通称で「未完の完成塔」と呼ばれていまして、その名の通りに何らかの原因で未完成だと思われる部分が多数あります。
塔の二階部分を先に紹介しました国分寺三重塔(どちらも建造は室町時代であると推定されています)と比較してみると、未完成な部分が分かりやすいと思います。

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こちらが前山寺三重塔の二階部分で、

Hikaku2

こちらが国分寺三重塔二階部分です。

前山寺三重塔には普通はあるはずの縁側と手すりがありません。意図的に付けなかったのかというとそうでも無いようでして、縁側を取り付けるための支えとなる杭(貫(ぬき)と言います)が柱から飛び出ていますので、建築当初は縁側をつけるつもりだったと推定されています。
また、国分寺三重塔の写真ではちょっと分かりにくいと思いますが、二階部分の壁に普通は窓がついているものなのですが、前山寺三重塔にはそれが欠落しています。
ですが塔の二階へと人が上がることはありませんし、実用面を考えてムダをそぎ落とした三重塔本来の姿がここにある、という考え方もありまして、これが「未完の完成塔」と呼ばれる所以となっています。

Sanjyuto1

確かに全体として見るとこれはこれでシンプルな美しさがありまして、鑑賞面からも高い評価を受けている名塔です。国分寺三重塔同様に国の重要文化財に指定されていますので、セットで鑑賞すると面白いと思います。

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2008年10月15日 (水)

信濃国分寺

ハスの花の紹介は以前いたしましたが、そういえば信濃国分寺の紹介をしていませんでした。
国道18号線沿いにある「信濃国分寺跡」の方には観光バスが停まっていたりするのですが、信濃国分寺の方に来る観光客の方はあまりいないと思います(信濃国分寺の大体の位置)。意外と見落とされがちな観光スポットですのでおすすめしておきます。

Sanjyutou

信濃国分寺のシンボルである三重塔です。建築年代は室町時代であると推定されていまして、国の重要文化財に指定されています。実はこの三重塔は、明治時代に国宝に指定されたこともあります。どういう経緯で重要文化財に格下げになったのか知りませんが、それなりの見ごたえはある堂々たる三重塔です。
見に来る人があまり居ませんので静かなのは良いことですが、どうしてあまり注目されないのか不思議になります。

ちなみに信濃国分寺のあたりはたびたび戦火にさらされまして、聖武天皇の命令によって建てられたオリジナルの信濃国分寺は平将門の乱によって消失しました。
その後も真田昌幸が徳川家康の軍を退けた第一次上田合戦等の舞台となったりもしまして、何かと不運な寺院です。三重塔以外は比較的新しい時代の建物ばかりなのは、このような経緯があるからのようです。

Hondo1

こちらは信濃国分寺の本堂です。県宝に指定されていますが、時代はぐっと新しくなって幕末に建てられたものです。
この本堂の彫刻は、荒神宮でも紹介いたしました竹内八十吉のものです。荒神宮のものよりは派手さはありませんが、躍動感は十分に堪能できる出来ばえです。

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ところで、信濃国分寺が上田にあることから、聖武天皇の時代には上田に国府(今で言う県庁に相当します)があり、信濃の国の中心地であったと推定されています。信濃国府の位置は諸説ありますが、今のところ決め手となる遺物は見つかっていないようです。

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2008年10月13日 (月)

ムラサキシメジ

信州では安全な食用キノコとして昔から親しまれているムラサキシメジです。

Murasaki

写真でもわかりますように白っぽい薄紫色をしたキノコでして、晩秋のキノコです。相当な量が出ますので、良い群落に当たると持ち帰るのが大変なほどに採ることができます。

味は一種独特な泥臭さのような香りがありまして、好き嫌いは分かれるところです。私も実は苦手なキノコでして、あまり採取したことはありません。
もっとも、ムラサキシメジの泥臭さは生える場所によって大きく違うような印象がありまして、においの少ない場所のものですとソフトな口当たりが煮物やキノコうどんの具とピッタリ合います。

紫色系のキノコは昔から安全だと言われていまして、実際、紫系のキノコで毒キノコは非常に少なく、アセタケの一種が紫色をしているくらいです(アセタケはムラサキシメジとは似ても似つかないキノコです)。臭いさえ気にならなければムラサキシメジは誰でもそれと分かりますし大量に集めることができますので、キノコ狩りの対象として大いに利用できると思います。

ところで、今年のキノコの生え方はいつもとちょっと違うような印象がありまして、ジコボウ(ハナイグチ)が今頃になって最盛期と言って良い生え方をしています。

Jikobo

例年ですとジコボウの発生が終わってからムラサキシメジが出始めるのですが、どうも今年はジコボウの発生時期が長引いているようです。ジコボウ好きの上田の人にとってはうれしい現象ですが、やはり今年はかなりの異常気象だったようです。

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2008年10月12日 (日)

菅平の紅葉が見頃です

秋も深まってきまして、標高の高いところから紅葉が始まってきました。
上田市でも最も標高の高い場所である菅平はちょうどこの連休に紅葉を迎えました。

Nekodake

菅平のシンボルである根子岳(ねこだけ)です。標高2000mを超える山ですが、なだらかな山ですので家族連れのハイキング客もよく見ます。
時間がありませんでしたので私は登りませんでしたが、今日あたりに登山した方は素晴らしい紅葉を見ることができたのではないでしょうか。

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もっとも、わざわざ登山しなくとも紅葉はいたるところで見ることができまして、道路沿いでも見ごたえのある紅葉風景が楽しめたりします。

Kouyo2

これはウルシです。いつもは草かぶれの原因となることで山の嫌われ者のウルシも、紅葉シーズンだけは面目躍如で主役に躍り出ます。ウルシはもう少し真っ赤に紅葉するのですが、この写真のものはやや黄色がかっています。

Susuki

菅平の夕日です。今日はあまり夕焼けは出ませんでしたが、日中も10℃程度の気温だったせいもあり、いよいよ冬の足音が聞こえてきて何となくさみしげな夕方でした。

これから標高が徐々に下がって、信州は次々と紅葉シーズンを迎えて行きます。標高が低い場所でも紅葉は見られますが、何故か紅葉は標高が高いほうがきれいなような気がします。これから11月まで紅葉シーズンですが、紅葉見物はお早目に標高が高い場所の方が楽しめると思います。

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2008年10月11日 (土)

りんご紅玉ジャムの販売を開始いたします

大変お待たせいたしました。
紅玉ジャムの用意ができましたので、以下で発売を開始いたします。

発売日等は以下のとおりになります。

インターネットでのご注文の受け付け開始: 10月11日(商品発送の開始は10月14日になります)
店舗での発売: 10月12日
電話・FAXでのご注文受付: 10月14日

価格:
580g入 税込 840円 (本体800円)
350g入 税込 735円 (本体700円)

Ringo

パンの上に紅玉ジャムを乗せてみました。もちろん、今年の新物の紅玉ジャムです。
ホームページに使えるかと思って撮影したものでして、今ひとつといった社内での評判でしたので没にしたものですが、紅玉ジャムの色だけは出せたのではないかと自画自賛しております。

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2008年10月10日 (金)

赤すももの木の現況

長和町へと赤すももの生産者さんとの会議に行ってきました。今年の赤すももの出来はほぼ良好と言って良いところでしたので、会議自体はスムーズに終えることができました。ただ、やはり生産者の高齢化は問題となっていまして、長期的に見ていくと頭の痛い問題は山積していそうです。

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さて、これは現在の赤すもも畑の状況です。もちろん、収穫時期は一ヶ月以上前に終わっていますので、実は一つもついてはいません。ですが、この時期は来年へ向けての準備期間と言えまして、剪定などの手入れの時期です。

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長和町は標高が高いですので、上田市街地より一足先に、そろそろ紅葉が始まって来ているようです。

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会議が終わった後で夕方近くに行きましたので、山あいの赤すもも畑は一足早い夜の訪れを感じさせていました。薄暗くなってきた赤すももの枝越しに見える、秋の青い空が印象的でした。

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2008年10月 7日 (火)

紅玉(りんご)の入荷と加工が始まりました

いよいよ今週から紅玉の入荷と加工のはじまりです。

Kougyoku

入荷した紅玉です。今年の紅玉は色良く、風味も濃厚で、期待したとおりの出来のようです。とりあえず今日作ったジャムを食べてみた感じでは、かなり美味しく仕上がっていると言えると思います。

ところで上の写真でもきれいな色をした紅玉であることが分かると思いますが、実は紅玉の本当の美しさはこんなものではありません。

Kougyoku2

今年の紅玉があまりにきれいですので、ホームページ用に写真取りしてみたものの一つです。一番上の青いトレーに入った紅玉の写真とは、全く別物のような光沢があると思います。
実は一番上の写真と下の写真の紅玉は、同じものなのです。何が違うかと言いますと、下の写真の紅玉は、上の写真の紅玉を乾いた布で磨いたのです。

紅玉に限らず、リンゴは果皮にワックス状の高級脂肪酸という保護物質を分泌する性質があります。新鮮なりんごをよく見ると白い粉のようなものがついていますが、これがそうです。
この高級脂肪酸が、靴磨きのクリームと同じような原理で、乾いた布で磨くことによって光沢を発するのです。時たま、くだもの屋さんに並んでいるリンゴがピカピカ光っていることがありますが、それは布などで果皮を磨いたものなのです。

ただし、磨いたリンゴは長持ちしないと言われています。
店頭ディスプレイなどでは、アクセサリー並みの美しさを出すために磨いたリンゴを使いますが、実際に食べたり保存したりするにはリンゴを磨いたりせずにそっとしておいてあげた方が良いです。

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2008年10月 5日 (日)

太郎山の黄金沢

上田で広く市民の山として親しまれている太郎山に黄金沢(こがねさわ)という川があります。太郎山の裏参道は黄金沢の川筋に沿っていますので、上田市街地の人は小学校の登山等でよく見知っていると思います。
また、夏ですと夕涼みに車で来ている人も見かけますし、上田市街地の人にとって手軽な渓流スポットであると言えます。

避暑や川遊びの場としてだけではなく、黄金沢には意外と見落とされがちな見所もあります。

Koganesawa1

黄金沢の川筋には千古の滝のように緑色凝灰岩の上を流れる場所がありまして、ミニチュア版の千古の滝のような風情を楽しめるところがたくさんあります。

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写真ですとまるで青白い水が流れているように見えますが、これは川底の緑色凝灰岩が川で洗われて露出しているからです(実際の水はきれいな透明です)。

Koganesawa4_2

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特に日が落ちかけた夕方あたりに行くと、光線の加減で緑青色が増すのでしょうか、幻想的と言って良い風景を楽しむことが出来ます。

見た目では非常にきれいな清流ですが、実は強酸性の水でして生き物はほとんど居ません。硫酸イオンが大量にとけこんでいますので、黄金沢上流ですとpH3くらい、下流でもpH4くらいの酸性度です。もちろん飲み水には全く使えません。

Hudoudaki1

例外的に黄金沢の支流で飲み水として使える不動滝です。裏参道の駐車場そばにある小さな滝がそれです。

Hudoudaki2

不動滝の水場です。飲めると言っても分析してみると酸性度はそこそこあるようでして、ぎりぎり飲める範囲といったところのようです。

さて、黄金沢という名前からして金が産出するのか、というと全くそうではありません。

Buseki

これが「黄金」の正体でして、黄鉄鉱という鉱物です。写真では、筋状に光沢のある結晶が石の中に入っているのが分かると思いますが、これが黄鉄鉱です。黄鉄鉱のやや黄色みがかった金属光沢から、「黄金」になぞらえたものです。
黄鉄鉱は硫黄と鉄の化合物でして、酸化すると硫酸を発生させます。黄金沢の水が強酸性を示す一因は、黄鉄鉱や黄銅鉱などの硫黄化合物が、太郎山の土に大量に含まれているせいです。

ちなみに黄鉄鉱は別名で武石(ぶせき)ともいいます。平成18年に上田市と合併した武石村(たけしむら)という村がありましたが、これは武石村で黄鉄鉱がたくさん採れたことにその名前の由来があります。

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2008年10月 4日 (土)

白桃ジャムの販売を開始いたします

大変長らくお待たせいたしました。
山根白桃ジャムを開始いたしますのでご案内いたします。

Hakutou_2

上の写真が今年の白桃ジャムです。
今年の白桃ジャムは日照と高気温のせいか若干赤みが強く、香り高く味が良好です。

発売日等は以下のとおりになります。

インターネットでのご注文の受け付け開始: 10月4日(商品発送の開始は10月6日になります)
店舗での発売: 10月5日
電話・FAXでのご注文受付: 10月5日

価格:
580g入 税込 882円 (本体840円)
350g入 税込 777円 (本体740円)

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2008年10月 3日 (金)

紅玉の視察に行ってきました(立科町)

小布施町・高山村の紅玉産地への視察へとこの間に行ったばかりですが、もう一つの産地である立科町もそろそろ熟期を迎えますので様子を見に行ってきました。

Ringo1

今年の紅玉は雹や大風などの天災に遭わなかったせいか、立科町でも順調な仕上がりになっているようです。味・香りもさることながら、今年の紅玉の果皮の色合いは特筆ものかもしれません。日照条件が立科町では、紅玉にとって特に良好だったようです。

Ringo2

味の方ですが、紅玉特有の爽やかな酸味が今年は特にはっきりと出ているような印象です。酸味だけではなく甘みも強いですので、今年の紅玉は味が濃そうです。また、香りもいかにも紅玉らしいリンゴの香りがしていまして期待が持てそうです。

総じてみても確かになかなかに立派な紅玉でして、農家の方や農協の方も今年の紅玉の出来に自信ありげでした。

ところで立科町ですが、全国第二位のりんご収穫量を誇る信州の中でも特に名高い生産地です。

Tateshina

これは立科町の五輪久保(ごりんくぼ)という地域ですが、山のゆるやかな斜面に沿って見渡す限りに一面のりんご畑が広がっています。特にこの時期は、紅玉やシナノスイートなどの中生種やふじなどの晩生種が次々と熟期を迎えますので、観光にも良いスポットになると思います。

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2008年10月 1日 (水)

紅玉の視察に行ってきました(高山村・小布施町)

ぶどう加工が終わってほっとする間もなく、足早に紅玉の収穫期が間近になっています。今日は紅玉の産地の一つである高山村と小布施町に行ってきました。

Kougyoku1

紅玉の木です。紅玉の実はその名の通りに、まるで工芸品のように見事な赤色をしています。

Kougyoku2

近くに寄ると、まるでクリスマスツリーの飾りつけのような華々しさがあります。果物の中でも見栄えのよさでは屈指のものでして、たわわに実った紅玉の木が日光を浴びている姿は壮観です。

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今年の紅玉ですが、味・香りはまあまあといったところでしょうか。着果量もほぼ平年並みか少し豊作傾向のようですのでほっとしています。
ただ、例年よりも若干早めに成熟しているようです。ブドウ加工が終わって一息つく間もなく来週ごろから紅玉の加工が本格化しそうです。美味しいジャムやみすゞ飴になってくれることを祈るばかりです。

さて、紅玉とは関係ありませんが、小布施周辺は栗の産地です。紅玉の果樹園に栗の木が一緒に植わってましたので、ついでにその様子を紹介いたします。

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栗の木です。

Kuri2_2

イガから栗の実が顔をのぞかせているところです。

Kuri3_2

栗の木の下には立派なサイズの栗の実がたくさん落ちていました。栗の収穫は木になっているものを採るのではなく、地面に落ちたものを拾います。そうしないとイガで難儀な思いをするからです。

栗の実の様子を見るだけでしたが、それでも秋の風物詩を感じることができて楽しかったです。

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