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2008年9月 5日 (金)

砥石城(戸石城)

昨年の大河ドラマ「風林火山」でも大きく取り上げられました砥石(戸石)城について今日は紹介いたします。武田信玄が村上義清に大敗北を喫したことであまりに有名な砥石くずれの舞台でして、全国的にも知名度のある城だと思います(砥石城登山道入り口の大体の位置。標識がたくさん出ていますので、それに従った方が分かり易いと思います)。

砥石城は、砥石城・本城・枡形城・米山城の4つの城からなる連郭式城郭という構造でして、山城の中でもかなり大規模なものです。松尾古城ほどには城までの道は険しくありませんが、人が二列になったら登れないような道幅の場所やロープをつたって登る場所もあり、上田城などの平地の城のような観光気分で行くと大変な目に遭います。最低限、ハイキング向けの服装や靴を選んで行った方が良いです。

Toishi

これが砥石城の曲輪でして、規模としてはそれほどではありませんが周囲を切岸といって急崖で囲っていますので、なかなかに攻めづらそうです。

Toishi2

砥石城からの景色です。上田市街から東御市方面がよく見渡せます。
すぐ眼下に丘が見えますが、この丘の頂上が米山城です。

Honjyo

これが本城の曲輪です。本城と名前が付いているだけありまして、曲輪の規模は砥石城郭の中でも最大規模です。ただし、城跡となって久しい今となっては単なる広場にしか見えません。

Ishigaki

石垣もわずかに残っていますが(砥石城では、石垣が残っているのは本城のごく一部のみです)、松尾古城のような大規模な石垣を期待して行きますと裏切られます。
石垣がこれほどまでに残っていないのは、戦後に村上義清の埋蔵金が砥石城に眠っているとのまことしやかな噂が広がり、石垣を崩して発掘をする者が後を絶たなかったせいである、との話を聞いたことがあります。本当かどうかは知りませんが、貴重な文化財ですので何とも迷惑な話だと思います。

Yadake

本城から枡形城へと向かう山道の途中には、当時矢竹として植えられた竹が残っております。

Masugata

枡形城の曲輪です。枡形城は真田町側に張り出しており、真田方面からの防備と監視の役目を果たしていたと思われます。

Masugata2 

枡形城からの景色です。真田地域が一望できます。

これらの城が山の稜線沿いに広範囲にわたって繋がっており、標識や案内板が無ければ山の地形と見分けがつかないほどに自然と融合しておりますので、武田軍が砥石城を攻めあぐねたのも何となく分かるような気がします。
戦前のこぼれ話ですが、東郷平八郎が上田市を訪れた時に砥石城を見学することを望んだそうですが、あまりの山道で断念したという話も伝わっています。

Mizunote1

Mizunote2

上の二つの写真は、砥石城の水場跡です。確かに今でも水たまりがありますが、その水は白く濁っており、お世辞にもきれいな水とは言い難いものです。砥石合戦の時に城に立て籠もったのは500人だったと言われていますが、この程度の水量では500人の飲み水として足りるのだろうか、と疑問に思ってしまったりします。

ただ、合戦は本当に苛烈を極めるものであったようです。砥石城の麓の伊勢山・畑山地域には武田軍の夥しい死傷者によって出来たと伝わる血の池・血の川などの地名や、捕虜や罪人の処刑場であったと伝わる首切平という地名があったと今も語られています。

いずれにしても、今となっては砥石城同様にどこまでものどかな山野・田舎の風景ですし、過去にそのような凄惨な戦場となったとはなかなか想像ができません。先週も、夏の終わりの蝉の鳴き声ばかりが耳につきました。
ですが、砥石城攻防戦も8月から9月にかけて行われたそうですし、当時の兵士たちもこの蝉の声を聞きながら死闘を繰り広げていた、と考えると何やらいたたまれない気持ちになりました。

ところで、砥石崩れから一年後に砥石城は真田幸隆の手に落ちることとなります。この砥石城奪取の見事さが信玄に高く評価され、真田幸隆は武田氏の重臣として頭角を現していきます。砥石城は、真田氏が歴史の表舞台へと華々しいデビューを果たした場でもあるのです。

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