« 砥石城(戸石城) | トップページ | 曲尾の一杯清水 »

2008年9月 6日 (土)

千古の滝

真田地区にある名勝に、千古の滝(せんごのたき)という場所があります(位置)。

Sengo1

Sengo5

岩と川の織り成す風景が見事でして、この時期などは特に清涼感も伴ってなかなか見ごたえがあるスポットだと思います。実際、家族連れの人が滝のそばでバーベキューなどをしていることもよくあり、地元ではかなり親しまれている場所です。
ちなみにこの岩は真田石と同じ緑色凝灰岩なのですが、滝で洗われているので真田石よりもきれいに緑色を観察することができます。

Sengo3

滝を作っている川は洗馬川(せばがわ)と言う名の清流でして、カジカが生息していたりしますので、この規模の上田市内の川では屈指のきれいさであると言って良いです。

この水のきれいさもあって、昔は子供たちの水遊びの場として千古の滝は親しまれていました。ただし、川の流れはかなり急でして水難事故も後を絶たなかったようです。
そのせいもあってか、この千古の滝には河童伝説や竜宮伝説など数多くの伝説が残っており、神秘的な滝の風景をより味わい深いものとしています。
河童伝説は色々なものがあるようですが、いわゆる「椀貸し伝説」に類されるものが一番有名なようです。ちなみに、話の筋としてはこんな感じです。

その昔、この千古の滝の滝壺には竜宮へと通ずる穴があり、そこから出てきた河童が馬にいたずらをしようとしました。ところが馬が驚いて走り出し、河童を馬の飼い主のところまで連れて来てしまったそうです。河童は馬に引きづられている最中に頭の皿から水がこぼれてしまったので、どうにも力が出なくなって途方に暮れ、馬主へと必死に詫びました。
「何かお祝い事がある時には、漆塗りのお膳の一式を必要なだけ揃えて必ずお貸ししますので、どうか許してください」
と、何度も許しを請うのに根負けし、馬主は河童を千古の滝へと帰してあげました。その時から河童は約束を守って、馬主が千古の滝へとお願いをすると、きちんとお膳の一式を揃えて貸してくれていました。
しかしある時、不届き者が河童のお膳から椀を取り込んで千古の滝へと返さなかったために、それ以来ぷっつりと河童はお膳を貸してくれなくなった、との話です。

椀貸し伝説自体は、貸してくれるのが河童だけではなく、大蛇や竜や水神など色々なパターンがありまして、上田市内にも色々な池や淵にその話が残っています。千古の滝の河童伝説もこのうちの一つですが、細かく見て行くと一つ一つの話にその土地のオリジナルの部分もありまして面白いです。

Sengo2

これは滝の横に湧き出している鉱泉でして、千古温泉と言います。千古温泉の施設は千古の滝から少し下流の方にて今も営業していますが、写真のものは昔の千古温泉の源泉として使われていたものだそうです。この樋から湧出している鉱泉は全く暖かくありませんしむしろ冷たいと感じますが、においは温泉そのものの硫化水素臭がします。どうぞお持ち帰りになって家のお風呂で温泉気分を味わって下さい、との案内板もありましたので、そうしてみるのも楽しいかもしれません(風呂釜の種類によっては温泉成分が傷みの原因になる場合がありますので、ご注意下さい)。

この千古温泉に霧隠才蔵も入浴したとの伝説もあります。千古温泉にはまだ私は入ったことはありませんが、機会があったら入ってみたいと思っております。

|

« 砥石城(戸石城) | トップページ | 曲尾の一杯清水 »

上田近郊の名勝・名所・文化財」カテゴリの記事

伝説・伝承」カテゴリの記事

真田氏」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/520154/42398976

この記事へのトラックバック一覧です: 千古の滝:

« 砥石城(戸石城) | トップページ | 曲尾の一杯清水 »