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2008年7月30日 (水)

真田石

上田の七不思議の中で最後にご紹介することとなりました真田石です。真田石は上田城跡公園の中にありまして、上田城址の名物となっています。

Sanadaishi2

写真の石垣の中でひときわ目立った巨石がありますが、これが真田石です。この真田石には伝説がありまして、真田信之(真田幸村のお兄さんです)が松代へと移封される時に形見として持って行こうとしましたが、なんとしても重過ぎて動かせず、上田城を築城した我が父の真田昌幸の知恵に恐れ入った、というものです。

戦国末期から江戸時代初期にかけて、こういった巨石を石垣の中に組み込み、城主の威風を示す装飾とした流行は全国各地に見られます。実は真田石は、一番大きく見える面を前面に出しているだけでして、厚さはそこまで巨大ではありません。

Sanadaishi3

場所によっては手のひら程度の厚さしかない部分もあります。
真田信之が伝説の通りにそのようなことを言ったかどうかは分かりませんが、真田氏の栄光を象徴する巨石を、信之が松代へと我が身と一緒に持って行きたいと願うのはなんとなく理解できる感情です。

ただし、真田昌幸が築城し、徳川の大軍を2度も退けた名城上田城は、関ヶ原の合戦後に徳川の手で徹底的に破壊された歴史があります。現在私たちが目にしている上田城は、真田氏の後に城主となった仙石忠政によって大改修されたものでして、現在見ることのできる石垣のほとんどは仙石氏によって整備されたもののようです。従って、真田石が本当に真田昌幸によって上田城に据え付けられたものかどうかは、今となってはまったく不明です。

ところで、真田石に限らず上田城の石垣に使用されている岩は緑色凝灰岩という石でして、逆さ霧のページでも紹介した太郎山から切り出したようです。これに限らず、太郎山と上田の人々との関係は意外なところまで密接なものでして、上水道が完備されるまで多くの家庭で飲料水として使用していた井戸は、太郎山の伏流水です。

Homeisui1

Homeisui2

これは柳町に現存している保命水の水場でして、今も透明感のある太郎山の伏流水がこんこんと流れ出しています。保命水は大正期に上水道が設置されるまでは飲料水として使用されていました。現在ではさすがに生水では飲めませんが、沸かしてお茶に使うと美味しいそうです。

真田石の伝説の真偽はわかりませんが、上田の人々の生活は今も昔も変わらず太郎山の恩恵に浴しています。

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